アトピー肌で日焼け止めは塗っていい？悪化？注意するポイントを解説

「日差しがきついから日焼け止め塗りたいけど、アトピー肌だしなにか影響あるのかな？」

こういった疑問にお答えしていきます。

紫外線をダイレクトに浴びると肌にはよくないのはわかってるけど、日焼け止めクリームで症状が悪化しないか心配…というアトピー性皮膚炎の人も多いと思います。

では、実際にどんなものを塗ればいいのでしょうか？調べてみました。

アトピー肌の人は化学成分がすくない日焼け止めをえらぶのがおすすめ

まず結論から言うと、アトピー肌の人が日焼け止めを選ぶときはできるだけ化学成分が少ないものを優先するのがおすすめです。

たとえば「ノンケミカル」「無添加」「無香料」など、化学成分を減らした日焼け止めにはこういった表記がされています。

ノンケミカルとは…

通常であれば化学成分をつかっていない商品を指しますが、日焼け止めでは「紫外線吸収剤」を含まないものを指す場合が多いです。

代わりに「紫外線散乱剤」を使っているケースが多く、天然成分オンリーというわけではありません。

しかし紫外線吸収剤よりも紫外線拡散剤のほうが刺激が少ないとされるので、アトピーの悪化が心配な方はやはりノンケミカルのほうがおすすめです。

アトピー性皮膚炎は皮膚の1番表面にある角層のバリア機能が低下し、アレルギー物質などが体内に入り込んで湿疹や炎症を引き起こします。

日焼け止めに限らずですが、化学成分にはアレルギー反応を起こす可能性のものが含まれている場合もあるので、できるだけ避けた方がアトピー悪化のリスクを下げられます。

アトピー性皮膚炎は肌バリアと同時に免疫力も低下している場合が多いので、1度発症すると疾患が治まるまで時間がかかります。

つまり、いかに発症、慢性化するリスクを下げられるかが重要です。

もちろん実際に日焼け止め剤でアトピーの悪化が起こるかは個人や商品の相性ごとに違います。

悪化が心配な人は塗る前に専門医に相談したり、試し塗りをしたりして、自分にどの商品が合っているのか確かめてから使用するようにしましょう。

紫外線吸収剤より紫外線散乱剤がアトピー悪化のリスクは少なめ

日焼け止めには紫外線を対策する成分として、「紫外線吸収剤」「紫外線散乱剤」のどちらかが使われています。

・紫外線吸収剤：紫外線を吸収して肌へ到達することをガード

・紫外線散乱剤：紫外線を反射して肌へ到達することをガード

この2種類のうち、上でも書いたように紫外線散乱剤の方が刺激がすくなく肌へも優しいとされています。

ケミカルに含まれる紫外線吸収剤とは、紫外線を肌に吸収した後、熱などのエネルギーに変換することで日焼けを防ぐもので、化学物質を使用しています。（中略）

ただし、肌に負担がかかってしまうので、敏感肌の方ですと肌トラブルやアレルギー反応を起こす可能性があります。

一方で、ノンケミカルに含まれる紫外線散乱剤は、紫外線を反射させ日焼けをしないようにするものです。紫外線吸収剤とは違い化学変化を起こさないため、肌への刺激が少なく、石けんで簡単に落とすことができるものも多いです。

しかし使用した後に、白浮きや乾燥する場合があること、汗や水で流れやすく、こまめに塗りなおす必要があることが難点です。

引用元：https://www.ibeautystore.com/beauty-lessons/27

紫外線散乱剤は白浮きなどのデメリットがあるものの、できるだけアトピーの悪化を防ぎたいという人にはおすすめです。

ただしこちらも悪化には個人差があるので、紫外線散乱剤が使われたでも日焼け止めでも刺激を感じる人もいるでしょう。

一方で、紫外線吸収剤＝必ずしもアトピーに影響がある…というわけではなく、実際に塗ってみても何ともない方もいます。

そのため過度に怖がる必要はなく、まずは自分が気になった日焼け止めを体の一部に試し塗りをして、そのまま何の刺激もなければ問題ないと考えていいでしょう。

「こども用」の日焼け止めを使うのもあり

「普通の日焼け止めだとどうしても肌がヒリヒリして耐えられない」…という大人の方は、子ども向けに販売されている日焼け止めを使うのも1つの方法です。

子どもは大人にくらべて皮膚が乾燥しやすくデリケート。そのため、子ども用の日焼け止めは大人にくらべて化学成分や刺激の少ないものが多いです。

タイのバンコクで市販されている日焼け止め246製品のうち、「子ども用」または「敏感肌用・低刺激性」と表示された製品に含まれたアレルギーになりやすい化学物質の頻度を調査した研究があります。

そして『子ども用』と表示された日焼け止め製品であっても、少なくとも1種類の日焼け止め化学成分が85％の製品に含まれていたそうです。

ただ、かぶれやすい成分としてお話しした、メトキシケイ皮酸エチルヘキシルとベンゾフェノン-3が含まれる製品は少なかったそうです。

引用元：https://news.yahoo.co.jp/byline/horimukaikenta/20200713-00187897/

UV効果に関しては、大人用には紫外線吸収剤が使用されていることが多く、肌への負担が大きくなります。

その点、紫外線散乱剤（ノンケミカル）が使用されていれば、肌への負担が少ないため、赤ちゃんや子供におすすめです。肌の負担を減らすだけでなく、アレルギーについても反応しないよう、化学物質や添加物、アルコールなどが不使用という子供用日焼け止めが多くなっています。

引用元：https://moov.ooo/article/5ef47a63d312af04a954e8ad

お子さんが敏感肌で子ども用の日焼け止めを塗っているという親御さんで、ご自身もアトピー肌がなかなか治らないと悩んでいる方は、その子ども用の日焼け止めをそのままご自身にも塗ってみると意外と効果的かもしれません。

逆に大人用の日焼け止めを子どもに塗るのは成分の刺激が強い場合があるので、すでに敏感肌、アトピーの症状が出ている場合にはそれが悪化するケースもあります。

・子ども用日焼け止めを大人も使う：悪化を防げる可能性あり

・大人用日焼け止めを子どもにも使う：子どものアトピー症状が悪化するかも

何度も言うように商品や個人の体質との相性にもよりますが、「大人用日焼け止めを子どもにもつかう」のは、特にお子さんがアトピーであれば控えた方がいいでしょう。